ヒット商品 > 1980年代

1980年代は経済成長が再び加速し、生活の中に「豊かさ」だけでなく「華やかさ」や「遊び」が求められるようになった。家電は高性能化・多機能化が進み、ビデオデッキやステレオが一般家庭に普及し、個人が好きな映像や音楽を選んで楽しむ環境が整った。ファッションや音楽ではアイドル文化やシティポップが隆盛し、テレビや雑誌がライフスタイルの指標として強い影響力を持つ。後半にはバブル経済へと向かい、消費は自己表現やステータスと結びつき、海外旅行やブランド志向も拡大した。’80年代は「憧れ」や「夢」を消費することで、自分の生き方を演出する感覚が社会全体に広がった時代だった。

 ─ 各年発売の主なヒット商品 ※古い年順(作成途中) ─ 

1980年代
高度成長期に形成された「標準的な家庭生活」を土台に、消費は家族単位から個人単位へと静かに軸足を移して行った。家電は一家に一台の時代を越え、用途別・個人別に細分化される。デジタル技術の導入とAV機器の進化により、娯楽は外出型から室内型へ、共有から選択へと変化し、昭和後半の生活像がほぼ完成形に近づいた時期。
1980年

・初代「レパード」(日産)
・初代「カムリ」(トヨタ)
・初代「クレスタ」(トヨタ)
ポータブルカセットテーププレーヤー
「ウォークマン」大ヒット(SONY)
・初代「ウォシュレット」(TOTO)
・雑誌「BRUTUS」創刊(マガジンハウス)
プラスチックモデル「ガンダム」大ブーム(バンダイ)
ルービックキューブ発売、'81年にかけて大ブームに
(ツクダオリジナル[現:メガハウス])
・「ホッカイロ」ヒット(白元)
・「ポカリスエット」(大塚製薬)
・マルちゃん「緑のたぬき」(東洋水産)
・「日清ソース焼そばU.F.O.」※リニューアル(日清食品)

1981年

・初代「ソアラ」(トヨタ)
・初代「シティ」(ホンダ)
「IBM Personal Computer 5150」大ヒット(IBM)
「雪見だいふく」大ヒット(ロッテ)

1982年

・初代「マーチ」(日産)
・「カローラ2」(トヨタ)
・初代「ビスタ」(トヨタ)
・初代「スプリンターカリブ」(トヨタ)
・PC「98シリーズ」(NEC)
・PC「FMシリーズ」(富士通)
・ウォシュレットキャンペーン
「おしりだって、洗ってほしい。」で業界シェア58%に(TOTO)
和製「タカラ・バービー人形」ヒット
(タカラ[現:タカラトミー])

1983年

・7代目「クラウン」宣伝文句"いつかはクラウン"で人気に
(トヨタ)
・省エネタイプの「インバーターエアコン」が主流に
・ひとびとのヒットビット「MSX」(SONY)
デジタルシンセサイザー「DX7」大ヒット(ヤマハ)
・ファミリーコンピューター(任天堂)
・入浴剤「バブ」(花王)
カプセルトイ「キン肉マン」大ヒット(バンダイ)
・「カロリーメイト」(大塚製薬)

1984年

・「Macintosh128K」(アップル)
・VHS-Cビデオムービー「GR-C1」(日本ビクター)
プラスチックモデル「ガンダム」シリーズ1億個突破
(バンダイ)
・「カントリーマアム」(不二家)
・「ハーゲンダッツ」青山1号店オープン

プラザ合意以降の円高を背景に、輸入品・海外文化に対する心理的距離が一気に縮まった。家電や日用品は高性能化・高付加価値化が進み、生活はすでに完成形に達していながら、さらに上を目指す「余剰の消費」へ向かう。昭和的生活様式が最も華やかに演出された時期であり、同時に次の時代への移行を内包していた。
1985年

プラザ合意を起点とするバブル経済の到来
・初代「カリーナED」(トヨタ)
・初代「トゥデイ」(ホンダ)
・初代「ハンディカム(CCD-V8)」(SONY)
AF一眼レフ「ミノルタα-7000」大ヒット(コニカミノルタ)
・携帯電話「ショルダーホン100型」(NTT)
ファミコンソフト「スーパーマリオブラザーズ」大ヒット
(任天堂)
ファミコンソフト「キン肉マンマッスルタッグマッチ」ヒット
(バンダイ)
・「ビックリマンチョコ悪魔vs天使シリーズ」大ヒット(ロッテ)

1986年

ラップトップPC「T-3100GX」大ヒット(東芝)
・手のひらサイズに再生機能がついた8ミリビデオカメラ
「CCD-V30」(SONY)
・VHS-Cビデオムービー「GR-C7/GR-C9」(日本ビクター)
ダブルステンレスボトル「サハラスリム」大ヒット
(タイガー)
・使い捨てカメラ「写ルンです」(富士フィルム)
・「リゲイン」(第一三共ヘルスケア)
・「サントリーモルツ」(サントリー)
・「ビックリマン」大流行(ロッテ)
スティックパック「ハイチュウ」爆発的ヒット(森永)
・DCブランドブーム最盛期

1987年

・高画質・多機能8ミリカメラ一体型ビデオ「CCD-V90」(SONY)
・片手で持てる携帯電話「TZ-802型」(NTT)
電子システム手帳「PA-7000」大ヒット(シャープ)
・ポケットベル急速に普及へ
・「聖闘士星矢」関連商品ヒット(バンダイ)
・マウスウォッシュ「モンダミン」(アース製薬)
「アサヒスーパードライ」爆発的ヒット(アサヒビール)
 →ビール市場は「ドライ戦争」へ

1988年

リクルート事件発生の年
・初代「セフィーロ」(日産)
・ニッサン セドリック「シーマ FPY31型」(日産)
・14型TFTカラー 液晶ディスプレイ(シャープ)
・ロゴ・タイトル編集機能がついた2代目ハンディカム
「CCD-F300」(SONY)
・空気清浄機能搭載エアコン「エオリア」
(松下電器産業[現:パナソニック])
・DDIセルラー、日本移動通信が携帯電話サービスを開始[現:KDDI/au]
「コアラのマーチ」大流行 ※1984発売(ロッテ)
・「果汁グミ」(明治)
・情報誌「Hanako」創刊(マガジンハウス)